ファクトリーオートメーションの事例
ロボットアームと工作機械の連携
工作機械業界において、従来、ロボットアームと工作機械は別々に利用されるものと考えられていました。しかし近年、これらを連携させる動きが高まっています。
例えば、とある自動車部品の加工現場において、これまでは工作機械によって自動でワークの加工を行っていたものの、そのワークを取り付ける作業自体は作業員の手で行っていました。その取り付け作業をロボットアームが代わりに行うことで、人の手を借りずに作業することが可能に。
ヒューマンエラーを減らし、作業効率を高めることができるようになりました。
AIで過去の事例を検索し、設計の効率化
工作機械メーカーのDMG森精機が、AI(人工知能)を用いて、過去の工作機械の受注事例や修理の事例を検索できるシステムを開発しました。
これまで使用していた検索機能は、検索できる範囲が狭く「必要な情報が必要なときに見つからない」「情報にたどり着くまでに時間がかかる」といった課題がありました。
今回開発された新システムでは、検索に使用されたキーワードに類似・関連しているキーワードについても、AIが自動的に検索を実施。過去10年間で蓄積された機械の仕様事例や復旧事例を最短1分で見つけることができるようになり、顧客への迅速なサービス提供が可能になりました。
協働ロボットによるマシンテンディングの効率化
工作機械メーカーのヨコタコーポレーションは「NC旋盤に対応する作業員が不足していることにより、生産性が上がらない」という課題を抱えていました。そこで、コンパクトで汎用性が高いユニバーサルロボットの協働ロボットを導入。
ロボット導入はこれが初めてでしたが、トレーニングプログラムを活用し、容易にプログラミングを進めることができました。
協働ロボット導入の結果、NC旋盤を担当する作業員2名の人件費が不要に。それらの作業員は、「最終検査」という人間しかできない重要な作業を担当するようになりました。
また、24時間稼働できるようになったことにより、生産性が20%以上もアップ。1人につき1台のNC工作機械を担当していたヨコタコーポレーションですが、協働ロボットを活用することで、今後は1人につき5~6台を担当する体制にしようと考えているそうです。
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