デメリット
動作が遅い
複合加工機の加工速度に関して、一つの機能に特化した工作機械と比べると、速度が劣る点がデメリットとして挙げられます。
ただ、加工物の設置や取り外し、各工作機器の設定などの作業を考慮すると、トータルして製品を加工する速度は、複合加工機の方が速くなることが多いようです。
自動で複数種類の加工が可能な方が良い場合は複合加工機を、一部の加工をできるだけ速く行いたい場合は各加工用の工作機械を選ぶとよいでしょう。
大量生産に向かない
マシニングセンタやNC旋盤などでは、工程を分け、各工程につき一定のサイクルで切削加工を繰り返し行うことができるので、大量生産が可能です。
一方で複合加工機では、一度に複数の製品の加工をすることはできません。そのため、大量生産にはあまり向きません。反対に小ロットの加工であれば、1台で完結できるので、効率的に使うことができます。
設備費が高価
複数の加工機能を持つ複合加工機は、単一の機能しか持たない工作機械と比べると、設備費用が高価になってしまう点は、大きなデメリットといえるでしょう。
また複合加工機本体の費用以外に、ソフトウェアや制御装置といった、周辺設備の導入も必要になるため、そのコストもかかります。
加えて、複合加工機では様々な加工ができるので、それぞれの加工にわたった知識や経験のある作業者も必要になるので、採用や育成といったコストも検討しなければなりません。
プログラムが複雑
複合加工機では、コンピューター数値制御を用いて加工を行うため、3DCAD/CAMなどを使うプログラミングの知識が必要となります。また、プログラミングの知識に加えて、加工に関する幅広い知識も求められるため複雑さを感じるかもしれません。
一方で、複合加工機のプログラムが難しそうと感じる方のために、メーカーが開催している講座や、プログラミングの代行サービスなどもあるので、サポートを受けながらの導入も可能です。
RECOMMEND
おすすめ複合加工機メーカー3選
メリットはありつつも導入に二の足を踏んでいる工場向けにおすすめの複合加工機メーカーをまとめました。
設備導入費・使い勝手
が気になる
月額定額で使用できる
中村留精密工業

https://www.nakamura-tome.co.jp/
スペース・生産数
が気になる
省スペースでも導入できる
ブラザー

https://www.brother.co.jp/product/machine/index.aspx
自社のワークに対応できるか
が気になる
大型機・特殊機を販売する
日精ホンママシナリー

http://www.nissei-homma.co.jp/
【選定条件】
2022年9月29日時点でGoogle検索で「複合加工機」と調べた際に公式HPが表示される会社の中から実際の製品例が確認できる11社を選出し、下記根拠を元に3社をおすすめとして紹介しています。
設備導入費・使い勝手が気になる…11社で唯一月額サブスクリプションサービスを提供する「中村留精密工業」
スペース・生産数が気になる…11社で最小の複合加工機を製造する「ブラザー」
自社のワークに対応できるかが気になる…11社で最大のテーブル径を誇り、特殊機を製造する「日精ホンママシナリー」